平和な統合を夢見たはずのヨーロッパ。
花咲く輝かしい未来を願い、もうすぐそこへ辿り着くように見えたけれど、統合国が増えて各国のバランスをとる
のがだんだんと難しくなってきました。

様々の志向性や多様性を尊重しながら共存社会を保つことはまさに至難のわざで、簡単ではありません。
その試みは理想の夢にすぎないのか、あるいは今はその試練の時期なのでしょうか。
まるで様々の段差の多い階段を登っているような気がします。
国境をなくし理想世界を夢見てきましたが、自由平等社会はその相反する側面に来て、新たな至難に直面している
ようにみえます。

各国がみずからの安全を確保するために、ふたたびまた国境を必要とするのでしょうか?
東欧やイスラム圏の戦争・紛争、世界の災害、難民移動などのたくさんの難問が、毎日のように押し寄せています。しかし江戸時代の日本のような鎖国は現代の世界には不可能に近いものです。
文明の利器が世界中に存在するようになり、情報世界になった現在では、各国の壁は無いに等しいでしょう。
国境は、今や人間の頭の中で作られています。
頭の中の壁と、人間はどのように向き合っていくべきか、夏休みの宿題の様になった今年は,蒸し暑い日が多くなり
ました。


7月には、ドイツでも特に犯罪の少ないバイエルン州で、ミュンヘンやヴュルツブルグやアンスバッハでテロ事件が
相次ぎました。これまで静かで落ち着いたフランケン地方の小都市での出来事は大変ショックで、地元民の心を痛
めています。

犯人は10代の青少年や20代若者が多く、難民もしくは移住者2世がほとんどでした、その犯罪的エネルギーを他に
利用すれば、素晴らしい力になるはずだったと思えます。

今、病める若者の心と世界はどのように向き合っていくべきかが、テロ対策に必要であると思います。
憎しみ、孤独、羨望、怨念等の渦から解き放たれる様な機会を持てるように。

8月の広島長崎原爆慰霊を機会に、「平和祈念」が世界の人々の心に目覚める事を願い、
フュルト市では今年は例年より1日早目の慰霊祭を、8518時から市立公園の広島平和祈念碑前で行います。

                                             合掌

                                           加藤邦彦・温子

2016年8月 ドイツ便り
 
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